1: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「俺は2、3本だけでもものすごく痛くて危うく泣きそうだっていうのに…!」

魔王「ククク。この程度、私は全然痛くないぞ勇者よ」

勇者「こいつ、アバラが5、6本も折れてるくせにこんなにも涼しい顔を!?」

勇者(このままじゃ勝てない)

勇者(俺は一体どうすれば…!)

『──勇者』

勇者「!」

2: 名無し ID:xMjUn9BLa

『勇者よ、聞こえていますか』

勇者「この声は、女神様!?」

女神『あなたの天への問い掛け、私に聞こえていました』

女神『魔王との最後の戦いです。この女神の叡智を存分にお貸ししましょう』

勇者「ありがたい!女神様がついていてくれるなら百人力だ!」

女神『勇者、まずは>>5をするのです』

 

5: 名無し ID:Dr+BDp4Zr
自分のアバラを追加で3本折る

 

9: 名無し ID:xMjUn9BLa

女神『勇者、まずは自分のアバラを追加で3本折るのです』

勇者「よし、わかっ…………」

勇者「……」

勇者「えっ」

 

14: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「女神様?」

女神『さあ、折るのです勇者よ』

勇者「いやちょっと待って!」

女神『?』

勇者「まずいろいろ聞きたいことはあるけど理由を聞きたいかな!」

勇者「何でアバラ折るの!? 俺2、3本折れてて負けそうなんだけど!」

女神『あなたは2、3本。魔王は5、6本。数で負けてては話になりません』

女神『戦いは勢いですから。ほら、はやく』

勇者「いや、説明になってない」

 

18: 名無し ID:xMjUn9BLa

女神『勇者よ。あなたは人間の中でも魔王を倒す役目を持った者』

女神『数ある人の中でも随一の勇気を持つ者』

女神『──それが、たかがアバラの3本如き、折るのを恐れてどうするというのですか』

勇者「……!!」

 

23: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「へ……へへっ、これで俺も、5、6本」

魔王「貴様っ、正気か!?」

勇者「お前と同じ数だ」

魔王「!」

勇者「これでようやく、お前と戦える…!!」

 

26: 名無し ID:xMjUn9BLa

魔王「ク……クククククク」

勇者「……」

魔王「私が魔王として君臨し幾百年」

魔王「これまで多くの者が私に挑んできたが、貴様のような大馬鹿者は初めてよ」

魔王「ならばこちらも、本気を出さぬは無礼というもの」

魔王「ハァッ!!!」ボキボキボキィ!!!

勇者「何ッ!!?」

 

29: 名無し ID:xMjUn9BLa

魔王「……」ゴゴゴゴゴゴ…!

勇者「そ、そんな…!」

勇者「こ、こんなのって」

魔王「────7、8本」

魔王「それが私の、折れたアバラの数だ」

勇者(か、勝てない……!!)

 

35: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者(こちらは既に5、6本のアバラが折れている)

勇者(正直、痛みで目も眩んでるし、涙だって出てきそうだ)

勇者(だというのに、あいつは7、8本も折って、あの迫力が……!!)

女神『──勇者、勇者よ』

勇者「女神様!!」

 

40: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「女神様、すみません」

勇者「せっかくアドバイスを貰ったって言うのに、俺、俺…!!」

女神『勇者、気にすることはありません』

女神『女神の叡智が、このくらいの事態を想定出来ないとでも?』

勇者「!」

女神『さあ勇者、>>44

 

44: 名無し ID:YhhWdqeKx
このエイムズショットライザーで変身するのです

 

51: 名無し ID:xMjUn9BLa

女神『さあ勇者、このエイムズショットライザーで変身するのです』

勇者「エイムズショットライザー」

女神『エイムズショットライザー』

no title

勇者「……!! …………!!!」

勇者「???」

 

58: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「女神様! 使い方がわかりません!」

女神『簡単です。まずはそのプログライズキーを開けるのです』

勇者「…これを開くのか?」スチャッ

勇者「ふんっ!」グッ!

勇者「ふおおおお……!!」ギシギシギシ…!

勇者「女神様! これ開きませんよ!」

女神『当たり前です。鍵がかかってますから』

勇者「何で!?」

 

63: 名無し ID:xMjUn9BLa

女神『それは鍵がかかったまま力づくでこじ開けて変身するものなのです』

勇者「いや、何で!? 鍵があるならそれもください」

女神『ダメです。解除の仕方がわかりませんし、鍵を掛けたまま変身するのがむしろ正しい使い方』

勇者「ぐぬぬ」

勇者「うおおおおおおおお!!!」ギシギシギシ

勇者「……ダメです。アバラが痛くて力が入らない」

女神『それは想定外でした』

 

71: 名無し ID:xMjUn9BLa

魔王「何を一人でごちゃごちゃとやっている」

魔王「アバラが7、8本折れた私を待たせてただで済むと思わないことだ」

勇者「くっ、魔王…!」

勇者「女神様、ヤツが来る!」

勇者「まだ何か作戦があるんですよね! 俺はいったいどうすれば!」

女神『……』

女神『……くっ』

勇者「!?」

 

76: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者(えっ。作戦おわり?)

勇者(女神様、いま『くっ』って言った?)

女神『言ってません』

勇者(! 心が読まれた!)

女神『女神ですので。当然です』

 

77: 名無し ID:xMjUn9BLa

魔王「来ないのであればこちらから行くぞ…!」

勇者「ッ、女神様!」

女神『あわわわわ』

女神『とにかく>>81>>81をするのです勇者よ』

 

81: 名無し ID:0DVu2qJ3d
挑発

 

88: 名無し ID:xMjUn9BLa

女神『とにかく挑発、挑発をするのです勇者よ』

勇者「挑発…?」

女神『アバラが5、6本しか折れていないあなたではまともにやって7、8本の魔王には敵いません』

女神『とにかく挑発をして魔王の心を乱すのです』

女神『いいですか。戦いとは、常に冷静な者こそが勝つのですよ』

勇者「でも女神様、さっき『あわわわわ』って」

女神『言ってません』

 

94: 名無し ID:xMjUn9BLa

魔王「ハァッ!」

ガギィン!

勇者「くっ」

勇者(この剣圧…! こいつ、本当にアバラが7、8本折れてるって言うのか!?)

勇者(まともにやって敵わないし、ここは女神様の言う通りに…!)

勇者「おい、魔王!」

魔王「!」

 

97: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「アバラって全部で24本あるらしいな!」

勇者「お前、7、8本も折れてるとか三分の一くらい折れてるじゃねえか! 軟体動物かこの野郎!」

勇者「もうタコだなお前! 実質タコ! 三分の一くらいタコ!」

勇者「このタコ魔王!!」

魔王「…………」

 

100: 名無し ID:xMjUn9BLa

ゴゴゴゴゴゴ…!

勇者「…ん?」

女神『…あら?』

魔王「……よく言った、勇者」

魔王「よほどこの俺を怒らせたいと見た」

魔王「だが────」

魔王「このオレが、そんな安い挑発で怒ると思うなあああ!!!」ゴウッ!!

勇者「ひえっ」

 

104: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「ま、まさかあんなに怒るなんて」

勇者「……でも!」

勇者「女神様! 作戦成功です! 挑発でヤツの心を乱すことに成功しました!」

勇者「このあとどうすればいいですかっ。戦ってた最初の頃よりめっちゃ魔力溢れ出してて正直どうすればいいかわからないんですが!」

勇者「何かあるんですよね! 女神様!」

女神『……ふえ?』

 

108: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「……『ふえ?』」

女神『あっ』

勇者「……」

女神『……こほん。』

女神『もちろんです勇者よ。ここまで完璧に私の作戦通り。あとは仕上げに入るだけです』

勇者「さすが女神様だ!」

 

109: 名無し ID:xMjUn9BLa

女神『勇者よ、>>111です』

女神『ここで切り札を使うのです』

勇者「!」

 

111: 名無し ID:GoWBWf04a
まるた

 

117: 名無し ID:xMjUn9BLa

女神『まるたです、まるた』

勇者「……まるた?」

女神『そう、まるた』

勇者「まるた」

女神『持ってきているのでしょう? あなたの故郷、今あなたが持つその聖剣が封印されていた祠にある女神象』

勇者「……ああ、あのめちゃめちや神々しいやつ」

女神『その傍にあった御神木から作られた丸太です』

 

120: 名無し ID:xMjUn9BLa

女神『あの御神木こそ、女神の聖気を大量に取り込み成長した御神木』

女神『それこそ何千、何百年も前から一番聖気の当たりやすい場所で生え続けた樹なのです』

女神『この世にあれほどの聖気を含んだ物質は存在しません。あなたの聖剣にある聖属性なんて、その丸太の一割にも満たないのです』

女神『さあ勇者よ、今こそその御神木の丸太を使うとき!』

女神『大振りになった魔王の大技なんて、跳ね返してあげなさい!』

勇者「……」

 

123: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「…………ょ」

女神『?』

勇者「も……てねぇ…」

女神『勇者、はやく。丸太出して』

勇者「持って来てるわけねえだろそんな丸太!!!!」

女神『!?』

 

128: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「何!? あそこに生えてた木が切り札だったの!? 先に言ってよ!!」

勇者「あんなの、封印されてた聖剣の方使うにきまってるじゃん!!」

勇者「つーか何で聖剣の方はそれっぽくちゃんと封印しといて御神木の方はあそこにそのまま生えてるんだよ!!」

勇者「というか御神木なんてバチ当たりそうだしノーヒントで丸太に加工しようなんて思わねえよ誰も!!」

勇者「そもそも祠の中にあった石板! あれに描かれてた絵って剣持った勇者じゃん!!」

勇者「何で丸太描かせなかったの!? 馬鹿なの!?」

女神『あ、あの……」

勇者「はあ、はあ…」

女神『……えっと』

女神『絵にするのなら丸太より剣の方が様になると思います』

勇者「!?」

 

132: 名無し ID:xMjUn9BLa

魔王「先ほどから何を一人で喚いているのか知らんが、良いのか、勇者よ」

勇者「!!」

魔王「……剣を構えろ。そのくらいの時は待ってやる」ゴゴゴゴゴゴ…!

勇者「くっ……」チャキッ

 

133: 名無し ID:xMjUn9BLa

魔王「────……!!」

勇者「……なんて魔力だ」

女神『いけません勇者。丸太もなしにあれをまともに受けてはなりません。すべてのアバラが持って行かれてしまいます』

勇者「……今さら、あの技からは逃げられないよ女神様」

女神『!』

勇者「逃げようだなんて、少しでも退くことを考えていたんじゃ簡単に殺される」

 

136: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「だから俺はあの技からは逃げない。もともと、そんな気持ちでいたら魔王になんて勝てっこなかったんだ」

女神『でも…!』

勇者「だから、たとえアバラが5、6本折れてたって。今も痛くて涙が出そうだって、立ち向かわなくちゃならないんだ」

女神『どうして、そこまで……』

勇者「……女神様、最初に言ってくれただろう」

勇者「俺は、人間の中でも魔王を倒す役目を持った者」

勇者「数ある人の中でも随一の勇気を持つ者」

勇者「──それが、たかがアバラの全てを失うのを恐れてどうするって言うんだ」

女神『!』

勇者「俺は、勇者だから」

勇者「行ってくるよ、女神様」

 

137: 名無し ID:xMjUn9BLa

魔王「ではな、勇者よ。我が最強の技で死ぬが良い」バチバチバチバチ!

勇者「……ッ!!」

カッ!!

スドオオオン!!

 

139: 名無し ID:xMjUn9BLa

パラパラパラ…

魔王「……終わったか」

魔王「ぐっ!」ズキッ

魔王「まさかこの私がここまでアバラを持っていかれることになるとはな」

魔王「……勇者。得難い強敵であった」

魔王「……」

 

141: 名無し ID:xMjUn9BLa

…ジャリッ

魔王「……むっ!?」

勇者「…………」

魔王「勇者…立っているだと!?」

 

142: 名無し ID:xMjUn9BLa

魔王「貴様、あの技を受けて、まだ……!!」

勇者「……」フラフラ

魔王「尚更生かしてはおけん。これを受けて立っていた者など、未だかつて一人も許したことは……」

勇者「……魔王」

魔王「!」

 

144: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「お前、今アバラ何本折れてるんだっけ」

魔王「! ……7、8本だ」

勇者「……そうか」

ザッ

勇者「俺は全部だ」

魔王「!!???」

魔王(こいつ、いつのまに後ろに────!?)

──ズバン!

 

148: 名無し ID:xMjUn9BLa

魔王「……そうか」

魔王「私の、敗北か」

ゴフッ! ビチャビチャ!

魔王「クッ……クククク……!」

魔王「よもや、アバラすべてを失って、なお私の前に立ち続ける者がいるとは」

魔王「よもや…よもや、よ……」シュゥゥゥゥ…

ドサッ

 

151: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「女神様……俺、勝ったよ」

女神『……ええ、見ていました』

勇者「丸太も無しに……丸太の十分の一しか力のない剣でも。たとえすべてのアバラが折れていたとしても」 

女神『見事でした。だから、勇者よ』

勇者「勝ったんだ……あの魔王に……!」

女神『勇者、わかりましたから、もう休みなさい…!』

女神『アバラが……すべて折れてるんですよ!?』

勇者「……ごふっ」ビチャビチャ、ドサッ

 

153: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「はあ、はあ…がふっ!」

勇者「女神様……俺、死ぬのかな」

女神『……』

勇者「せっかく、魔王を倒したんだけどな……」

勇者「魔王がいなくなって、平和になった世界を、俺は……」

女神『>>155

勇者「……え?」

女神『>>155をしなさい、勇者よ』

女神『あなたはまだ、助かります…!』

 

155: 名無し ID:YhhWdqeKx
エイムズショットライザーで変身

 

158: 名無し ID:xMjUn9BLa

カラァン…

勇者「!」

勇者「これは……!」

女神『エイムズショットライザーです』

no title

 

159: 名無し ID:xMjUn9BLa

女神『エイムズショットライザーで変身しなさい、勇者』

女神『変身すれば、あなたはまだ助かります…!』

勇者「……」

 

162: 名無し ID:xMjUn9BLa

勇者「……あの、鍵……」

女神『エイムズショットライザーで変身さえ出来れば、変身スーツが失ったアバラの役割をある程度肩代わりしてくれるはずです、勇者』

勇者「だから……鍵……」

女神『あなたは……まだこんなところで死んで良い者ではありません』

女神『故郷に帰るのでしょう? 家族や恋人、あなたが魔王の手から守った人々』

勇者「鍵がね……開かないの。俺、重傷者」

女神『それらをその目で……他ならぬあなたの目で見ないでどうすると言うのです』

勇者「や、だから開かないんだってば…」

女神『このような所であなたが死ぬことは、この女神の名において許しません』

女神『だから早く変身しなさいと言ってるじゃないですか!! 死にたいんですか!?』

勇者「だからさっさと鍵開けてって言ってるじゃん!! 殺す気ですか!?」バギィィィン!!

勇者「あっ」

バレット‼︎

 

166: 名無し ID:xMjUn9BLa

こうして勇者は生き残り、世界に平和が訪れた

故郷に帰った勇者はアバラを治療したあと幼馴染と結婚

聖剣を売った金でマイホームを購入し幸せに暮らしたとされる

王国では神聖なる決闘の際に自らのアバラを折って強さを示す文化が一時期流行った。が、すぐに廃れた

女神の祠には聖剣の代わりに丸太が封印されたという

 

167: 名無し ID:xMjUn9BLa

 

169: 名無し ID:YhhWdqeKx

感動した

 

170: 名無し ID:fosN6IDbr
滅茶苦茶になったけど面白かった

 

172: 名無し ID:KAhvLkvCd
結局最後まで見てしまった

 

174: 名無し ID:N0Yk14GL0
乙乙
そら聖剣も売るわなw

 

178: 名無し ID:xMjUn9BLa
エタりかけてたSSそろそろ再開させなきゃと思ってリハビリで書いた
仮面ライダーゼロワン観といて良かった

 

引用元: ・https://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1577897378/

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