1: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「お前が俺らのヒールワンテンポ遅れてるせいで俺らも好機に前に出れねーんだわ」

勇者「あと戦士お前ダメージうけたらすぐ下がりすぎ。もうちょい粘って前線キープしろ」

勇者「魔法使いと弓師は斜線かぶせすぎだから距離とってクロスで撃てよ。意味ねーだろ固まってたら」

勇者「剣士、お前はまあまあよくやってる。けどもうちょい戦士のカバーに多めに入ってやれな。あと声出せ」

僧侶「……はい」
戦士「……了解」
弓師「……うん」
魔法使「……気をつける」
剣士「……あぁ」

勇者「……ったく。やる気あんのかお前ら」

9: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「全員の命と人類の命運かかってんだぞ」

僧侶「そうですよね」

弓師「わかるけど」

魔法使「今日はもう休まない? みんな疲れてるし」

勇者「じゃあ後ろ3人は休んでろ。戦士剣士、こい」

勇者「前衛3人のフォーメーション練習するぞ。完璧に動けるようになるまでな」

戦士「お、おう」

剣士「くっ、しかたあるまい……」

 

14: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「だからさぁ!剣士お前俺らの間にはいるんだから、逐一声掛けろよ」

勇者「寡黙に気取ってんじゃねぇぞ。お前の立ち位置は俺と戦士のカバーリングなの!」

勇者「状況みて即座にカバー入って連携できるように声は出せ」

勇者「俺も戦士も最前線で戦ってたらサイドやケツ側の完璧な状況把握は難しいんだよ」

勇者「お前が中衛しながら俺らの目になるんだろうが。何度もいってるよな??」

剣士「ぁぁ」

勇者「声!」

剣士「ああ!!!」

 

20: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「戦士」

戦士「お、おう」

勇者「お前は単純に戦力として物足りない」

戦士「え……と」

勇者「次の戦闘で結果出なかったらクビな。街で新しく戦士補充する」

戦士「!!!」

勇者「じゃねぇとお前からパーティーが崩れんだよ」

勇者「お前が抜けるか、全員死ぬかどっちがいい?」

戦士「うぐ……」

勇者「俺の言うこと吸収して強くなれよ。そのための夜稽古なんだから」

 

27: 名無し ID:twv5zh7HM

僧侶「はぁ……」

魔法使い「めちゃくちゃ声出てるね」

弓師「がんばってるなぁ。あ、そっちもう煮えた? これも入れよう」

僧侶「はい……」

弓師「大丈夫?疲れてる?」

魔法使い「そりゃそうでしょ。アイツラみたいにタフじゃないしあたしたち後衛組は」

弓師「今日もいっぱい怒られちゃったね」

僧侶「あれは勇者様なりの愛なんです……愛なんですよ」シクシク

弓師「よしよし。ボクらもがんばらきゃね」

 

29: 名無し ID:twv5zh7HM

魔法使「愛ってなによ。あんなに怒鳴ることある?」

魔法使「魔導学院始まって以来の天才のこのあたしに文句垂れるなんて」

魔法使「……まあ、あいつは超がつく天才なんだけど」

弓師「ボク勇者のことあんまりしらないや。すごいひとなの?」

僧侶「勇者様は勇者に選ばれるくらい優れたお人ですよ」

魔法使「戦いに関してはね。人間としてどうなのアレ?」

弓師「ううーん……ボクは嫌いじゃないけどね」

 

35: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「よし、今日はここまでだ」

戦士「はぁはぁ……(し、死ぬ)」

剣士「ふぅ、ふー……(戦いのあとの稽古量とは思えん……)」

勇者「これぐらいやって少しでも強くならねーと、後ろのアイツら死ぬぞ」

勇者「前出るってのは命張るってことだ」

勇者「明日死にたくなければ今日死ぬ気で励め。稽古じゃ死なねぇよ」

勇者「……よし、飯にすっか!」

勇者「おーい僧侶もどったぞ! 今日の飯は?」

僧侶「鶏肉のシチューですよ~~」

 

42: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「うめぇが、味がちょっと薄いな」

勇者「これ味付けしたの誰?」

弓師「ぼ、ボクです」

弓師「……だ、だめだったかな?」

勇者「もっと味濃くしろよ。俺ら疲れてるんだからさ」

弓師「……ごめん。次は気をつけるね」

勇者「いいか。食事ってのはな、体を作る上で最も大切な行為だ」

勇者「そして回復にも役立つ。そのときの肉体のコンディションにとってふさわしい食事をしないといけない」

魔法使「じゃああんたが作れば(ボソッ」

僧侶「(うわぁ……)」

 

46: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「魔法使い」

魔法使「あーもううっさい! じゃー言わせてもらうけどね!」

魔法使「食事ってのは楽しく摂らないと意味ないの!」

魔法使「回復しなきゃいけないのは肉体だけじゃない!心も休めなきゃ!!」

魔法使「あんたが、ごちゃごちゃいうせいで!ますます味しないじゃない!!」

弓師「(味薄くてごめん……)」

剣士「(出されたものは黙って食う。それが私の武士道だ)」モグモグ

戦士「……」チラッ

勇者「……」

魔法使「はぁ…はぁ。あたし、間違ってないからね」

 

53: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「……もっともだ。魔法使い。みんな、いまのは俺が悪い」

勇者「弓師もすまないな。ケチをつけたかったわけじゃないんだが」

弓師「え、う、うん!? いいよ、ボク気にしてないよ」

魔法使「な。なによ気持ち悪いわね」

勇者「風呂入ってくる。さきほど稽古中に天然温泉をみつけた」

僧侶「え、お風呂あるんですか!」キャッ

勇者「お前たちは俺ぬきでしばらく食事を楽しんでいてくれ。あとで代わろう」

戦士「おいおい行っちゃったぜ」

魔法使「ぃ、いいんじゃない? 勝手にすれば」

 

61: 名無し ID:twv5zh7HM

魔法使「ぁ、あたし言い過ぎた!?」

弓師「ううんそんなことないと思うよ」ナデナデ

戦士「あっはっは、勇者もさすがにバツが悪かったか」

剣士「笑い事ではないぞ。あいつに嫌われたら私達一行はどうなる」

僧侶「か、解散ですか……?でもでもせっかくここまで来たのに」

戦士「そういやあたしそろそろ首が涼しいんだった!」

弓師「えーー! そんなのだめだよ。この6人で魔王を倒すって誓ったのに」

魔法使「誰が欠けてもこのパーティーは機能しないわよ。それくらい勇者だってわかってるはず……」

魔法使「あーもー! あたしのバカ! 勝手にストレスぶつけてるのこっちじゃんか!」

魔法使「ちょっと行ってくる!」

弓師「あ、待ってボクも!」

僧侶「火の番頼みます!」

 

70: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「……ここで3時方向からゴブリン4体が肉薄」ブツブツ

勇者「戦士が20秒キープできるとして、カバーにいけるまで残り」ブツブツ

勇者「時点で僧侶のヒールのリチャージはあと15秒だから……」ブツブツ

勇者「正面から増援6、対空は弓師に任せるとして、そこまであいつは視野狭くない」ブツブツ

勇者「右を立て直すために、魔法使いの範囲魔法で一度正面を引かせるべきだったか」

勇者「……くそっ」

勇者「もっとうまくやれた。今日の戦いはもっとうまく立ち回れば、被害は少なくて済んだ」

バシャ

勇者「……俺がリーダーとして足りないせいだ」

 

72: 名無し ID:twv5zh7HM

魔法使「なにぶつぶつ言ってんの」

弓師「お邪魔するね」

僧侶「あっあのっ、入っちゃうんですか?」

魔法使「そりゃ入るでしょお風呂。あんた風呂嫌い?」

僧侶「そんなわけないです!で、でも」

勇者「な、なんだお前ら。交代制だと言っただろ」

魔法使「長いのよあんた。男のくせに」

弓師「はぁーあったかい♪」

僧侶「いい温泉を見つけましたね」

勇者「……じゃあ、俺は」

魔法使「待ちなさいよ」

 

75: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「まだ言い足りないか。今日に限っては罵声でもなんでも受け止めてやる」

魔法使「あんたいま、復習してたでしょ」

勇者「……」

弓師「聞こえたよー」

僧侶「私達にも共有してくれませんか? 今日の戦い、どこが悪かったか」

勇者「しかしお前ら……気を休めるのでは」

僧侶「ふふ、お風呂入りながらならプラスマイナスゼロかなって♪」

魔法使「今日の戦い振り返ってよ。あたしどこが悪かった?」

弓師「ボクもアドバイスほしい!」

 

83: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「……そうだな」

勇者「僧侶は戦闘後にも言ったが回復がワンテンポ遅れている。その理由はわかるか」

僧侶「え、と、はい」

僧侶「みんなが同時に傷ついているからです…」

勇者「あぁ。その中でもダメージの蓄積が大きいもの、今後数秒内に大きなダメージを受けそうなものを優先して回復しろ」

僧侶「わかります」

勇者「そのために必要なのは、広い視野と声掛けだ」

勇者「お前は前衛3人の状況を見ながら、戦闘における大局的な判断を下さないといけない」

勇者「パーティーが生きるか死ぬかはお前次第だ」

勇者「どうも、俺に飛んでくるヒールが割合として多い。お前は周りがみえていない」

僧侶「……」

 

88: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「難しい立ち位置なのはわかる。俺が僧侶だとしても、完璧なヒーリングはできないだろう」

勇者「だがお前はできるようになれ。個人的な感情を優先順位を設けるな」

勇者「お前が完璧に働けば、俺達のパーティーは戦闘力すら向上する」

勇者「声をかけろ。前衛はヒールをもらえるなら立ち回りも変わる」

勇者「戦士も無駄な後退が減って、前線をキープできるようになる」

勇者「わかったな?」

僧侶「わかりました…がんばります」

 

96: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「弓師」

弓師「あ、うん…あっ、ちょっとまって!今コッチ見ないで!」

勇者「すまん」

勇者「お前は視野が広い。後衛の中でも一番、前の状況がみえているように思う」

勇者「的確に矢のサポートが入るし、命中精度も高い。技量は申し分ない」

弓師「えへへ」

勇者「しかし後ろ同士で連携がとれていない」

弓師「う……」

魔法使「……かもね」

 

104: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「お前たちは基本的に自分の撃てそうな相手を撃って楽をしている」

魔法使「……言葉悪いけど、そのとおりかも」

勇者「状況判断をせず、撃てそうな相手を撃って、瀕死の敵にさらに追い打ちをかける、その間に他の敵が詰めてくる」

勇者「そうなるのはなぜだ? お前たちは常に位置取りが悪いからだ」

勇者「今日も俺の脇腹をかすめそうな火球があった」

魔法使「ごめんって」

勇者「それはお前が、敵と俺とのラインの上にいるからだ。敵しかみえていない」

勇者「仲間を見て、角度をつけろ」

 

113: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「そしてできることなら、強敵にはふたりでクロスでフォーカスしろ」

勇者「硬い敵を削るだけで前衛の負担は大きく減る」

弓師「難しいんだよ合わせるの」

勇者「声を出せ!」

弓師「はい!!!」

勇者「声を出して連携しろ」

勇者「お前たちは確かに天才だ。一人ひとりが学院の生んだ傑物」

勇者「だがそれは個人の技量の話でしかない!」

勇者「俺たちはチームで戦っている。そして敵は無数にいて同じく連携をとってくる!」

勇者「個人技で勝てると思うな!俺たちは6人しかいない!」

弓師「ひーん」

魔法使「(なんかやぶ蛇だったかも)」

 

122: 名無し ID:twv5zh7HM

僧侶「まーまー熱くならないで」

勇者「すまんな。騎士時代のなごりで」

弓師「勇者様は前は騎士ってのは知っていたけど、何をしていたの?」

魔法使「王都の軍団長よ。あんたみたいな田舎もんはしらないだろうけど」

魔法使「兵士3000からなる軍を率いて、大国に勝利した英雄」

魔法使「作戦から指揮、戦闘、練兵、隠密に至るまでなんでもできる超天才」

勇者「買いかぶりすぎだ」

魔法使「あたしらの国が人の世で栄華を極めているのはこいつのおかげ。っていうのは言いすぎかもしれないけど」

弓師「すごいんだ」

勇者「やつらが現れるまではな……」

 

134: 名無し ID:twv5zh7HM

弓師「騎士団は壊滅しちゃったの?」

僧侶「ちがいますよ。私達の祖国はまだ攻め入られていません」

弓師「じゃあもっとたくさん軍を率いてさ!」

勇者「他国と敵対状態にある以上、兵站が確保できない。遠征で一個の軍を食わせるほどの兵糧がないんだ」

勇者「魔族領にむけて出兵しても、お隣さんには国土侵略なんていわれる」

魔法使「人間同士でそんなことしてる場合かっつーの!」

勇者「だからこその、少数精鋭だ」

勇者「緻密な連携がとれるのもこの人数が限界だ。それ以上は目が行き届かない」

勇者「だから俺はこの6人で行くと決めた」

弓師「あのさ」

勇者「なんだ。まだ質問があるならなんでよ」

弓師「そろそろあがらない?ボクのぼせてきちゃって…」クラクラ

勇者「そうだな」

 

142: 名無し ID:twv5zh7HM

剣士「あまりに遅いので様子を見に来たが、下らぬ喧嘩をしているわけではなさそうだな」

僧侶「すいません。剣士さんと戦士さんもお風呂どうぞ。気持ちいいですよ」

剣士「あぁ」

戦士「日頃の疲れを癒やすかぁ」

魔法使「ラッキーよね。山にお風呂があるなんてさ」

戦士「って思うだろ? だがこの進路を考えたのは勇者だ」

戦士「火山地帯なら必ず天然温泉があるだろうって」

弓師「へー!」

勇者「……俺が風呂好きなだけだ。おい、火の番は誰がしているんだ。先に戻るぞ」

魔法使「なによ」

僧侶「勇者様なりの私達への気遣いなんでしょうか?」

 

148: 名無し ID:twv5zh7HM

戦士「ま、周り女ばっかじゃあいつも気疲れするんじゃねぇか?」

剣士「そんなタマには見えんが」

戦士「ひとりでゆったり風呂でも入ってさっぱりしたかった、ことにしておこうぜ」

魔法使「じゃああたしたちマジのおじゃま虫じゃん…」

弓師「勇者様ごめんねー」

僧侶「あはは……悪いことしちゃいましたかね?」

戦士「火の番してくれるっていってんだから次は女同士裸の付き合いといこうぜ?」

女魔法使「そうね。髪の毛洗いたかったし。弓師おねがい」

弓師「うん!」

 

154: 名無し ID:twv5zh7HM

戦士「風呂で説教された!? あはは」

弓師「説教じゃなくてアドバイスだよ!」

剣士「やつは後衛にも助言できるほどの経験があるのか」

戦士「あにやってんだよお前ら。男女で風呂入ってすることがいつもの反省会かよ」

僧侶「ほ、他にすることなんてないでしょう?!」

魔法使「あたしらに興奮したらそれはそれで引くわ……」

戦士「せめて肩でも揉んでやれよ」

魔法使「なんであたしらがそんなこと。むしろもんでほしいくらいだわ」

弓師「ボクいまから肩もんでこようかな!?」

魔法使「行かなくていいって。髪洗って」

 

163: 名無し ID:twv5zh7HM

僧侶「不思議なものですよね」

僧侶「あれほど戦力やチームワークにこだわる勇者様なのに」

僧侶「うふふ、こうしてみると女の子ばっかり」

戦士「あたしを女にカウントしてくれてあんがとよ」

剣士「同じく」

魔法使「女好きなんじゃないの。ほら、スケベなおっさんがさ、目の保養になりますなぁとかってさ」

魔法使「天才で若くてカワイイあたしを手元に置きたがるやつなんていっぱいいた……うんざり」

僧侶「どうして魔法使さんはこの旅に?」

 

169: 名無し ID:twv5zh7HM

魔法使「そ、それは……」

魔法使「まぁ、あたし以上の天才に会ってみたかったから?」キリッ

魔法使「あたしみたいな天才に釣り合う男は、超天才以外ありえないの!」

魔法使「っておもって噂の天才元騎士様についてきたけど、蓋を開けたらアレだったわけ!」

弓師「超々天才だったね!」

魔法使「ちっがーう! 変なやつって意味!」

戦士「なるほどなぁ」

剣士「不純な動機だったわけだな」

魔法使「うう……」

魔法使「あんたらはどうなのよ」

 

174: 名無し ID:twv5zh7HM

弓師「ボクは弓の大会で優勝さてスカウトされた。国一番の弓の名手がほしいって!」

僧侶「私は大神官様の命で」

戦士「元部下。役職的には雲の上過ぎてあんま絡みはなかったけど」

魔法使「ふーん。剣士は?」

剣士「私か……そうだな」

剣士「惹かれ合う運命……といったところか」

魔法使「は?///」

 

179: 名無し ID:twv5zh7HM

剣士「この剣が共鳴したのだ。やつと共に往けと」

剣士「そしてやつも剣で応えた」

剣士「その日から我らはともに死線をくぐって来たのだ」

魔法使「ごめん意味分かんない」

弓師「敵として戦ってるうちに仲良くなってスカウトされたってことかな?」

僧侶「ご出身は他の国なんですよね」

剣士「あぁ」

魔法使「え……」

戦士「そういわれりゃ、あたしも似たようなもんだ! 元々他国から連れてこられた奴隷だからな!」

戦士「あいつに才能を見出してもらわないとあたしは戦場には立てなかった!感謝してるぜ」

魔法使「ふーん…」

魔法使「(脳筋の世界こわぁ)」

 

183: 名無し ID:twv5zh7HM

戦士「つまりよ、あたしらはみんなあいつのお眼鏡に叶った天才なんだよ」

戦士「でも戦いでは苦戦してばかり」

戦士「それはあたしたちにチームワークが足りないからだ」

僧侶「思えばこうして身の上話をすることもありませんでしたね」

弓師「今日でみんなと少し仲良くなれた気がするよ!」

魔法使「そうね、これから一緒にがんばりましょ。みんなであいつを支えるの」

剣士「仲間か……悪くない」

勇者「(あいつらいやに遅いな……もう寝るぞ)」

 

184: 名無し ID:twv5zh7HM

弓師「楽しみだなぁ」

魔法使「そうね明日からの連携がちょっと楽しみ」

戦士「声かけあってうまくやろうぜ!」

僧侶「は、はい!」

弓師「あーうん、そっちもだけどさ」

弓師「ボクね、魔王を倒して無事旅をおえたら、勇者様と結婚するのが楽しみって」

魔法使「は?」

僧侶「えっ一一一一」

 

189: 名無し ID:twv5zh7HM

剣士「な、何だその話は!」

戦士「おいおいマジかよ……」

弓師「う、うん。え、みんな知らなかったの? 知ってると思ってた」

魔法使「ちょ、ちょっとまって混乱してる。どういうこと? どういう話それ!?」

弓師「あのね、勇者はボクの弓の稽古や大会に足繁く通ってくれてたんだ」

弓師「それでね、優勝して、旅にに誘われたときに……約束したの」

弓師「魔王を倒した暁には、生涯の伴侶になってほしいって♪」

僧侶「……」

弓師「あっ、もしかして二人だけの秘密だったのかな…あわわ、どうしよ」

僧侶「……どういう、ことですか」ゴゴゴ

 

195: 名無し ID:twv5zh7HM

僧侶「勇者様は、私の"婚約者"なのですが?」

魔法使「は……??」

僧侶「大神殿と、王国騎士団の間で交わされた結婚話なのですが……?」

僧侶「な、なぜ、弓師さんが」

弓師「えっ、えっ!?」

僧侶「プロポーズはまだですが、そういう約束のもとで私は旅に送り出されてるのですがぁ!?」

剣士「……なら私もひとつ」

剣士「彼と惹かれ合ったのはこの剣だけではない。私もだ!」

魔法使「はああああ!!??」

 

204: 名無し ID:twv5zh7HM

戦士「おいおいどうなってんだ」

戦士「そういやあたしも旅立ち前にふたりであったとき、そういう話したな」

戦士「酒入ってて冗談だとおもったけど……どうなんだろ?」

魔法使「……」プルプル

魔法使「(あたしだけじゃないんかい!!)」

魔法使「(あんなに好きって言ったのに! 嫁にしたいって言ったのに!)」

魔法使「ゆるさーーん!!」

魔法使「なんか変だと思ったのよ!」

魔法使「なんで女子ばっかり!?おかしいじゃん!屈強な男つれてけよ!」

魔法使「言葉と鞭でいじめぬいても平気な男つれてけよ!」

魔法使「なるほどねーあーなるほどねー、ふーん」

 

206: 名無し ID:twv5zh7HM

魔法使「つまりあいつはさ」

勇者「戦略的なことだ」

魔法使「うわっ!寝てなさいよ、寝首しめてやるから」

勇者「お前たち」

僧侶「……浮気者です」

剣士「ふしだらな」

弓師「なんだかなー」

勇者「古のとある屈強な兵団の話だが、彼らはみな男で構成されていた」

戦士「この期に及んでなんの話だよ。あたり前だろ男で固めるのなんて」

勇者「だが彼らにはひとつだけ、他とは違う特異な点があった」

勇者「そう、それは彼らが恋人同士で兵団に参加していたということだ」

魔法使「は……」

 

214: 名無し ID:twv5zh7HM

勇者「愛というものは人間の奥底のポテンシャルを引き出す」

勇者「愛するものをまもりたいという確固たる想いは、戦場で力となって発揮される」

勇者「それはヒトの想像を超えた力だ」

勇者「少数精鋭で、巨悪を打ち倒す修羅の道を行く俺たちに必要な…力だ」

勇者「つまり俺は……」

僧侶「……」

勇者「お前たちに、死んでほしくなかった」

勇者「俺を愛して、俺との未来を夢見て、今のこの苦境に絶望してほしくなかった」

勇者「それが俺がお前たちを愛した理由だ」

勇者「だが、俺が人として未熟すぎたようだ」

勇者「打算では人心を得ることなどできない……お前たちの心を弄んですまなかった」

魔法使「……勇者」

魔法使「誤って済むか!」ベコッ

戦士「いい話風にしてんじゃねー!」グシャ

勇者「ぬわっ」

 

216: 名無し ID:twv5zh7HM

魔法使「あーもー」

魔法使「あんたってどこまでも、あーー!!」

魔法使「ムカつく! でも、いまは許す」

魔法使「あとでめちゃくちゃ復讐するかもだけど!」

魔法使「いまこんなお気楽に風呂入ってるあたしたち、明日には死んじゃうかもしれない!」

魔法使「でもあんたなら、勇者ならなんとかできるんでしょ!」

勇者「必ず勝てるという奇跡はない。どんな手を使っても生存率をあげていく、少しずつ。そのわずかな確率をなんどもくぐり抜け、いずれたどり着く」

勇者「そのためなら俺はなんでもする覚悟で旅に出た」

勇者「仲間のお前たちを使うことだっていとわない」

勇者「俺は勇者だ、どんなことにも怯みはしない」

 

220: 名無し ID:twv5zh7HM

魔法使「……そ。じゃあ」

魔法使「どんな手を使ってもいいから、あたしたちのこと死なせないで」

魔法使「あたしたちもあんたのこと死なせない。絶対に守る」

魔法使「死んだら復讐もできないし」

魔法使「約束も守ってもらえないし……」

弓師「そーそー。あ、ボクは絶対に婚約破棄ゆるさないから」

弓師「ちゃんと役目を果たして生き延びよう」

勇者「……ああ」

 

222: 名無し ID:twv5zh7HM

僧侶「正直あきれましたけど、魔法使さんたちがそう言うなら私も尽力します」

僧侶「ふぅ……すこしだけ肩の荷がおりました」

僧侶「なにがあっても婚約者様をまもらないとって、気張ってたのでずっと」

僧侶「あーなんだったんだろうなー今日までの私って」

勇者「……」ブルッ

僧侶「明日からはヒール半減で大丈夫ですね!」

勇者「じょ、状況はみてくれ……」

僧侶「もちろん♪」

 

223: 名無し ID:twv5zh7HM

剣士「貴様と私の関係はかわらん」

剣士「むしろ私は恋だの愛だのにうつつを抜かして腕が鈍るのでは、ここぞで冷静な判断を欠くのではという一抹の不安があった」

剣士「変わらずいつもどおりのお前でいい」

剣士「それが最高のパーティーだ」

戦士「そうだな。全部おわったあとでいっくらでもぶん殴れるし、いまは乙女の純真弄んだ罰はお預けにしてやるよ」

戦士「あたしだって死にたくない。頼むぜリーダー」

勇者「お前たち……許してくれるのか」

魔法使「許さないって言ったでしょ馬鹿。結果で贖罪しなさい」

魔法使「さ、今夜は寝ましょ。また明日、魔物の群れと殺し合うんだから……」

勇者「(そうだ、俺たちは一一一一一一一

 

225: 名無し ID:twv5zh7HM

翌日

勇者「だから昨日言ったよな!? 戦士のカバー入れって!! 俺側は保ってんの! 見ろよ」

勇者「戦士も下んのはええよ!耐えろ気合で! お前はすぐには死なねぇだろ」

勇者「僧侶お前も相変わらずヒール遅すぎだぞ、迷い捨てたんじゃねぇのか!?あ? 崩壊一歩手前だぞ」

勇者「お前らはクロスで撃ててないよなぁ?撃ててたら、あいつ即死なはずなんだけどなぁ?その分の負担がどこに来てるか考えたことあるか?」

勇者「全部俺が口酸っぱくして言ってきたよな? まだできないの?」

勇者「なぁ死にたくねぇんだろお前ら? 魔王たおしたあと俺を全員でリンチしたいんだよな?」

勇者「じゃーもっと考えようよ! 戦闘は技量だけじゃなくて頭! 頭脳戦なの」

勇者「目まぐるしく変化する状況を俯瞰的に見て、いま自分と仲間にとって一番必要な行動を取る。それができないと死ぬぞ?」

勇者「頭をつかえ! 苦しいからって楽しようとするな。声!」

戦士「……おう」
剣士「……ああ」
僧侶「……はい」
弓師「……うん」
魔法使「……やっぱいまやっとく?」

おわり

 

226: 名無し ID:4CwCwyJy0
おつかれ

 

229: 名無し ID:KMS1d6qM0

おつおつ

勇者はホストやったらローランド並に売れそう

 

230: 名無し ID:HZjYg7B10

睡眠時間削る価値あるくらい面白かったわ
おやすみ

 

231: 名無し ID:qIVg2Z0s0
弓士ちゃんが好きです

 

引用元: ・https://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1594050543/

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